ユマを抱きしめようと――伸ばした手を、ひっこめた。

オレはユマを好きだけど――ユマと離れてその気持ちに気づいたけど……
――ユマは?

ユマにとって今のオレは、ただの男友だちだったりするんじゃないか?

ぐるぐると渦巻く黒い考えは、オレから告白する気力を奪い去り。
気がつくと、教室にはオレ一人だった。

――と。
目の前をひらひらと七夕の短冊のような長方形の白い紙が舞い、空でつかむ。

『小吉』

「コキチって……ん?」

よく見ると、

『しょうきち』

とふりがなが振ってあった。

「――だっせー」

自分のバカさ加減にうなだれたオレを、まばゆい光が飲み込んでいった。

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