告白しようとした瞬間、ある疑問がオレを捕らえた。

もしも、ユマの答えが『NO』だったら?

今までどおりじゃいられなくなって。
今度こそ、もう二度と会えない――?

その恐怖が、オレから言葉を奪った。

「トキオ?」

「――悪りぃ。冗談」

オレの言葉にユマは一瞬顔を歪め……なんとも言えない複雑な笑みを浮かべた。

「……笑えないっつーの」

「悪りぃ……」

「ま、いいけど。じゃあ、次はこっちの番ね。
――あたし、転校するんだって」

沈黙したまま立ち尽くすオレに、ユマはくるりと背中を向けた。

「だから、トキオの冗談につき合うのもこれが最後。
――じゃね」

「……おー」

一度も振り向かずに教室を去るユマを、オレは手を振って見送った。

これでよかった……んだよ、な。

ユマの背中をまぶたの裏に残しながら、オレはまばゆい光に飲み込まれていった。

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